NPO法人自然のとびら静岡

第1回「子供スルガ甘夏収穫体験

特定非営利活動法人自然のとびら
第1回「子供スルガ甘夏収穫体験」実施報告書(子供 農業、自然体験の一日)

主催   特定非営利活動法人自然のとびら
日時   令和3年4月3日(土)午前10時から午後4時まで
場所   静岡市葵区平山(自然のとびら子供スルガ甘夏収穫体験場)
参加者  収穫体験者43人(子供23名、大人20人)
     現場スタッフ12名
参加費  無料

主催 特定非営利活動法人自然のとびら
日時 令和3年4月3日(土)
午前10時から午後4時まで
場所 静岡市葵区平山
(自然のとびら子供スルガ甘夏収穫体験場)
参加者 収穫体験者43人(子供23名、大人20人)現場スタッフ12名
参加費 無料

当日の様子

1.開催に至るまで

主催者側の危惧は、当日の天気でした。数H前からの天気予報では、当日は雨の可能性も残り、会員同士顔を合わせる毎、当日は晴れるかな、晴れるかなの会話でした。
会員、役員共、開催の準備に追われた1年間でした。危険箇所の確認、除去。安全確保 の上での収穫物運搬態勢の準備に始まり、参加者の安全な移動方法。参加者のおトイレ。 食事。保険には加入すべきか。応急箱は必要だろう。万が一に備え、当日の当番医のチェック、等。万全な準備をしてきたつもりです。しかし、人的な備えは出来ても、自然に は勝てません。てるてる坊主に縋りたい心境でした。
そして、もう一つ。最後までコロナ禍での開催については心配が付きまといました。開催の決断に至るまで、会員、役員で悩み続けました。はたしてこのコロナ禍の中で、安全に開催できるのか、子供達を招待していいものなのだろうか、と。
入山口にアルコール消毒を設置し、食事場所にも同様アルコール消毒と除菌スプレーを複数設置しました。子供達の手洗い用の水を3本のポリタンクに入れ、会場に運びました。山の中でも、極力人との距離をとるようにと都度アナウンスも欠かせません。念には念をいれて、を合言葉に関係者全員が全力で準備をしてきました。

2.開催日当日

そして当日。快睛とまではいかないものの、雨の心配は無く、最後のハードルもなんとか超えられました。
会員、役員、そしてボランティア、総勢12名が当日のお世話係スタッフです。朝の6時から最終準備を行い、参加者をお迎えいたします。
9時を過ぎるとぼちぼちと参加者が増え始め、集合時間の10時には40名程集まっていただき、コロナ禍での開催で「はたしてそれでも来ていただけるのだろうか」というスタッフの心配は杞憂となりました。まずは、安堵です。
10時10分、役員の大石さんより、集まった参加者の皆さんの入山に関して注意の説 明を行わせていただきました。その後、参加者は採り籠と挟みを渡され、三々五々、いざ、みかん山へ入山。子供達の殆どが初めてのみかん狩り休験ということで、最初は少し緊張の色も。しかし、30分と経たずに「お母さん採れたよ」「あー、ころがっちゃった」と山のあちこちから歓声が。早速、採れたてのみかんの皮を剥き、一生懸命ほおばる子の姿も。幼稚園の男の子は、みかんより虫探しに興味を持ったようで、一生懸命の穴掘り。これも自然体験のワンシーン。 「お父さんは、木登りがじょうずなんだ」とばかりに、子供の前でいいところを見せようとするお父さんの姿(スタッフは、落ちないか心配でした)。大人も童心に帰っていました。

あらかじめ、刈り取ったみかんは近くに置かれたコンテナに入れること。そのコンテナがみかんでいっぱいになったら、コンテナをモノラックの軌道近辺に移動してもらうことをアナウンスしてありましたが、開始から1時間もすると軌道付近はみかん満載のコンテナで埋め尽くされて行きました。そして、スタッフはその搬出におおわらわ。コンテナをモノラックに乗せては運び、運び終わったらまた運ぶの連続。運搬担当の男性スタッフの3名は、みんな大汗をかきながら2 0キロのコンテナと大奮闘。

みかんを沢山食べた子供達は、早速おしっこです。スタッフの黒田さんは、おトイレに行く子供を車に乗せ、地元協力者のお宅までひたすらピストン。いったい何往復したのでしょうか。おつかれさまです。 あっという間にお昼の時間。12時には参加者が山のあちこちから食事場所に指定された集合場所に集まってきます。主催者側で用意したおにぎりをみんなで食べました。なぜか山で食べるものはおにぎりが一番。デザートはもちろん採れたてのみかん。まさに食べ放題です。笑顔と歓声が絶えないお昼となりました。子供逹もこのコロナ禍で、おもうように遊べず、大きな声での会話もできなかったはずです。子供達の笑顔と歓声に包まれ、私たちスタッフもほんとうに開催してよかったと感じた瞬間でした。

食事の後は、梶山先生による「自然勉強会」。わずかな時間でしたが、自然と里山と農業に関して、お勉強もしました。 時間の関係で午前中に帰らなければならない参加者を見送り、また午後のみかん狩り。比較的採りやすい場所のみかんは午前中に採ったのでしょうか。午後になると、山のあちこちで、お父さん達が木に登っている姿が見受けられました。中にはノコギリを使って枝を落とし、枝に成っているみかんを子供さんに採ってもらっている家族もありました。自由な一日、安全に気を付けてくれればなにをしてもいい一日。その家族は、ほんとに楽しそう。

楽しい時間ほど程早く過ぎ去るもの。あっと言う間に終了時間の午後2時を迎えてしまいました。そこで、問題が起こりました。あらかじめ参加者の皆さんに終了時間を伝えてあったのですが、山から降りて来ません。皆さん「もう少し採りたい」とのこと。予定がずれ込むことで支障も出るのですが、主催者側の判断で時間の許す参加者は急逮延長していただくこととしました。これを「自由な1日」を優先しました。 集まったコンテナは予定を超える総数50余。コンテナは既にスタッフが指定の場所まで運んであります。参加者1家族につき1コンテナ持ち帰ってもらいます。

ちなみに、自己が採ったみかんが分かるように記しのカードをコンテナに乗せてあったのですが、スタッフも大量50以上のコンテナ移動で混乱も生じ、参加者のだれが採ったか分からなくなってしまったものも多数。これは失敗。次回は気を付けるようにしましょう。 終了予定時間の2時を大幅に過ぎて、子供スルガ甘夏収穫体験は終了しました。主催者側として終了の挨拶をさせていただきましたが、参加者の皆様から長く大きな拍手をいただきました。「また帰りたくない」「もう1回とりに行く」「つぎはいつやるの」という子供達の声に、成功の手ごたえを確信しました。

怪我人もなく、後日も含め参加者全員の体調の変化もなく、主催者として心から安堵しております。 帰り際にあるお母さんから、実は、コロナの中でこの子をどこにも連れていけませんでした。参加、悩んだのですが今日来てほんとうによかった。あんなに嬉しそうなあの子の顔を見たのは久しぶりです。来年もやるようでしたら、ぜひ参加したいと思います。私は来年はボランティアとして参加させてください、と涙ながらにお話ししてくれました。 この話を聞いていたスタッフは、その全員が、また大変だけど来年に向けてがんばろうと心に決めたのは間違ありません。

この日の開催に向け、夏の炎天下の中、雨の中、会場整備に携わっていただきましたボランティアの皆様、会員の皆様、本当に、本当にありがとうございました。 一人一人が生きづらい世の中です。子供達が外で遊ばない、遊べない世の中です。そんな中でも私たちの小さな小さな活動が、少しでも未来を担う子供達の一助になれば、まさに幸甚です。皆様、ありがとうございました。

特定非営利活動法人自然のとびら
第1回「子供スルガ甘夏収穫体験」開催の報告とお礼として
執行部ー同

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